MESSAGE

いつからでしょうか…。人は自然との共生から遠く離れ、強力な空調設備を使って家の中の不純物質を除去する家を作るようになりました。

室内の空気だけを浄化しても外に出てしまえば同じこと。それならはじめから環境を汚さないように努力すればいいのに･･･。

私は建築家の立場から、その矛盾を常々感じてきました。そして、人や自然界に負担をかけないためには、再生可能、持続可能な素材を利用することだと至ったのです。

なかでも私たち前川材木店は、木にこだわった家づくりをしています。

森の木を適切な時期に伐り、製材し、木の家を建てることは、森の木が水を蓄え地盤を守り、川を守り、海を守ることにつながります。また森の木を正しく管理していくことはCO2を蓄える点でも重要な役割を担っています。これが自然との共存共生だと考えます。

室内環境においても、木は人が生きて呼吸するのと同じように呼吸し、空気中の湿度を調節し、心地よい室内環境をつくってくれます。

このように、家づくりにおいて材料選びはとても大事なことです。漆喰や和紙、瓦、藁畳や植物性塗料などの“土に還る素材”を使うことによって、住む人にも心地よく、環境への負荷も少ない家を創ることができるのです。そんな家づくりこそが前川材木店のポリシーです。自然の恵みのおすそわけを頂いて家づくりをしている以上、私たちにも考えるべき責任があります。未来の地球、未来の子どもたちのために。

有限会社前川材木店 代表取締役 前川 博樹

HISTORY

■ 大正初期／前川利市が三豊郡下高瀬村に創業。製材・材木業を営む。